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ドンキホーテの大原孝治社長の戦略的発想

アベノミクスによって不況から脱したといわれる現在であっても、実際のところ、経営が好調な企業とそうではない企業の差は歴然としており、すべての企業が恩恵を受けているわけではないとわかります。特に一時期流行したインバウンド向けの投資ですが、最近は東京オリンピックブームなどもあって持ち直してきてはいるものの、中国の個人旅行客に対する関税率の変更などもあって、爆買いから一転して落ち込みへという推移を経ています。このような外部的環境の変化に柔軟に対応できなかった企業は、やはり今日まで好調な成績を維持することができず、かなりの苦境に立たされているといえます。

そのような中にあって、早い時期からインバウンド需要を取り込んだ戦略を採用していながら、逆に大変化後も好調という珍しい企業があります。大原孝治社長率いるドンキホーテはそのひとつです。大原孝治社長は専門誌として知られる経済界の優勝経営者賞を受賞していますが、このことも経営における先見性が評価された証といえるでしょう。特にインバウンドに関しては、全体的な方針はトップが主導しながらも、販売方法や店舗のディスプレイなどの詳細は個店に大胆に委任するという戦略を打ち出していたことが奏功しています。本来であれば変化が大きなダメージとなるところを、逆に現場を重視し、現場の知恵で切り抜けたものともいえます。パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス傘下の小売店はすでに全国400店舗以上に増えており、現場重視も並大抵のことではありませんが、日頃からの経営スタンスがものをいう結果となりました。